はじめに
こんにちわ、データ部の長野です。
TVISIONでは、非エンジニア向けのデータ抽出環境として少し前からRedashを使用しています。
社内で少しずつRedashが浸透していく中で
- 色々と便利だけど、他の会社ではどう使っているのだろうか(使えそうな事例があればうちでも導入したい!)
- さらに社内に浸透させるにはどうしたらいいだろうか(データの民主化をしたい!)
- 登録クエリが多くてごちゃついてきてる・・・(キレイにして索引性を上げたい!)
といったようなことを最近考えることが多くなりました。
そのようなタイミングで、本イベントの募集を見つけたので今回初の参加をさせていただきました!
[2018-07-18追記]
@ariarijpさんによる「Hidden gems in Redash」の補足資料を追記しました。
イベント概要
開催日時:2018-07-09(月) 19:00-
イベント名:Redash Meetup 3.0.0
開催場所:株式会社エウレカ様
当日の様子は#redashmeetupをご覧ください。
発表資料とメモ
発表内容は各発表者様の素晴らしいスライドを見ればわかると思うので、主に私が思ったことを中心に書きます。
そのため、以下で記載していることは発表内容ではないことをご留意ください。
(スライドを共有していただけるイベントは書いていることのメモが必要なく、集中して聞けるのでとてもありがたかったです!)
Redash の API 活用事例 / 井上 竜輝
RedashのAPIでどういうことができるかの紹介をされていました。
紹介の仕方が、社内でどういう課題があり、APIを使ってどう解決したかといった事例ベースだったので非常にわかりやすかったです。
Redashでは、画面上でできることはほぼすべてAPIでも可能。
とのことなので、上級Redashユーザーの方々は課題解決用のシステムや内製ツールを各々で作っていそうだなと感じました。 TVISIONでも、ユーザビリティを上げるために、以下のようなものを作れるかどうか調べようと思います。
- 同じ作成者の他のクエリをまとめて表示
- 似たクエリ内容の検索
- クエリの親子関係を見る
- そのクエリをよく使っている人ランキング
- そのクエリを使っている人がよく使っているクエリランキング
(※後ろ2つはDBのクエリ実行履歴を利用した方がいいかもしれませんが)
みんなが Redash を気持ちよく使うやり方を考える / @o0h_
コネヒト株式会社様で、「どういうことをおこなっておくと、気持ちよくRedashをさわれるか」ということを発表されていました。
特に、「導入前」「導入直後」「ある程度浸透してから」の3タームそれぞれで何をすべきかを話しつつ、課題をどうあぶり出すか・どう解決するかを主眼に話されていました。
個人的に、データの民主化には
- SQLというなんかむずかしそうなもの
- どこにどんなテーブルがあるかわからない
- 0から自分で作らないといけない
このあたりの心理的なハードルを除去するのが大事であり、難しい点だと感じています。
その点の解消方法も内包していて、とても有益でした!
懇親会などで他の方と話していても思いましたが、発表されたような問題はどこでも起きている(起きていた)ようなので、事前に知れてよかったです。
余談ですが、スライドの最後に参考文献記載が書かれていたのは学習の歳とても便利でした!
Hidden gems in Redash / @ariarijp
Redashの公式機能の中で便利だけど案外知られていないものについて発表されていました。
私はPython Data SourceとExtending Redashの内容が気になりました。
[2018-07-18追記]
もったいぶることもないので大きなとこだけ今お伝えすると、発表ではクエリを実行するための Query Runner を自作するという拡張例でした。ただし、Redash は OSS なのでやる気になればエディタも拡張できると思います!
— Takuya Arita (@ariarijp) 2018年7月11日
資料について少し誤った解釈をしていたようで、発表者から補足いただきました。
ちゃんと理解できておらず、申し訳なかったです。。。
ariarijp.hatenablog.com
その点を留意して下記感想を読んでいただけたらと思います。
Python Data Source
Pythonをクエリエディターに記載でき、データソースにできる。
データ加工はSQLだけでおこなうと面倒なものも多いのですが、そういう加工を噛ませたデータをソース利用したい場合にとても便利そう。
この機能を知ってるのと知ってないのでは利便性だいぶ変わるのでは。
Extending Redash
クエリビルダー クエリランナーの改修が可能。
TVISIONではSQLクライアントとしてDataGripを使用していますが、パラメータの指定の仕方がRedashと違います。
そのため、SQLの移植の際にはいちいち置換しないといけなく、地味に面倒だったのですがそれが解消できるような。
ちなみに、Dropdown Listを複数選択可能にしたりとかできるのだろうか。
(※ご指摘にあったようにこの発表ではクエリランナー部分についての言及でビルダーではないです。ただOSSなので改修自体は可能では、とのことです)
Redash運用に付きまとう課題とその解決方法 / 大久保 晋之介
エウレカ株式会社様における、Redash導入背景と、導入後の「クエリ増殖期」「API多様期」「Tableau併用期」という変遷。
また、それぞれでどういう課題が生まれ、どう解決していったか、という事例紹介を発表されていました。
クエリ増殖はどどの会社でも起きている問題で、命名規則でカバーしていることが多そう。他の会社ではどういう命名規則にしているのだろうか?
API多様期はTVISIONでもそのうち発生しそうなので早いうちから対応しておきたいです。
運用のつらみはOSSゆえにバージョンアップで解消されることも多そうなので、マメにチェックしておくと車輪の再発明を事前に防げそうですね。
まとめと感想
Redashを使っていくにあたって、どの会社もある程度似た課題が出てくる。
それに対して、紹介されたHidden gemsやAPIを利用したり、ルールでカバーする方法が割とある。
今回は聞きたかったその点が色々と知れてとても有益でした!
懇親会で話させてもらった方の中でも、いろいろと工夫した運用方法を各社がされているようでした。
そのあたりの知見を吸い取れるライトニングトークなどがあると、より良い会になると思います!
登壇者の方々および、会場提供をしていただけたエウレカ様、素晴らしい会をおこなっている運営の方々ありがとうございました!